源平

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貴族社会最後のVIPが夢見た浄土

さすがは世界遺産である。浄土とは此処のことか。海に浮かぶように見える社殿を写真ではよく見るが、潮が引くと風景は一変する。干満の差は4mにもなるという。潮干狩りに来た人は大喜びだ。自然と人為との織り成す貴重な文化遺産である。普通なら赤い大鳥居...
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華麗なる平家のページェント

何度も言うが、NHK大河ドラマ『平清盛』は変革の時代を活写した素晴らしい作品だった。新しい発想によって歴史を動かした先駆者としての清盛を余すことなく描いていた。制作側としては、視聴率が取れなかったのは興行的に失敗だったろうが、視聴者としては...
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以仁王の思いとその後の歴史

東京の首長経験者と大阪の首長が大同団結して、第三極となる政治勢力勢力を築き上げようとしている。雲間から一瞬の陽光を放った「太陽の党」とはいったい何だったのか。日本維新の会に合流したことで、大阪の人の笑いのネタにならなくて済んだ。歴史を変えよ...
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やがて悲しき藤原成親

大河ドラマがホラーになっている。無表情なおかっぱの赤い集団、禿(かむろ)に取り囲まれるのだ。現実なら間違いなく恐怖だ。平家の悪口など言えたものではない。そうした圧制が反対勢力の不満を高め不穏な動きを惹起し、それをまた平家側が弾圧する。デス・...
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流罪となった関白さま

大河ドラマ『平清盛』の視聴率が低迷しているかどうかは、我が事にあらず。うちでは毎週欠かさず見ている。この前は「殿下乗合事件」で、摂関家の藤原基房が平家の怒りに恐れおののいていた。目を丸くしてビビる基房を好演しているのが細川茂樹である。さすが...
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眼科に駆け込む前に行くところ

伝説ゆかりの地を訪ねると「悪七兵衛景清」によく出会う。「悪」はこの時代の人名に付され、強さや凄さを表すのに使われた。悪左府に悪源太、みんな大河ドラマ「平清盛」に登場した。伊藤忠清を元オリンピックスイマーの藤本隆宏が大きな声を張り上げて好演し...
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小松大明神とは誰なるらむ

神護寺像の源頼朝像は藤原隆信作の似絵の典型例だと思っていたのが、近年の研究によれば真の像主は足利直義だという。同様に平重盛像は足利尊氏だとされる。とすれば頼朝の冷徹さ、重盛の温厚さを見事に表したとする肖像画の評価も覆ることになる。人を見かけ...
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東京は名馬の産地だった

ハイセイコー、シンボリルドルフ、オグリキャップ…名馬といえば思い出す競走馬だ。いや競馬はどうでもいい。歴史ドラマに馬は欠かせないが、名のある馬となるとなかなか出てこない。今日紹介するのは、あの有名な先陣争い(やはり競争だった)で活躍した名馬...
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源頼朝の敗走

あの長嶋茂雄もデビュー戦は三振を重ねたのだ。上手くできないからと言って諦めるのは早い。古くは源頼朝でさえ二回戦敗退である。石橋山の戦いで敗れた頼朝は海を渡って逃げたのだ。たどり着いたのがこの場所だ。館山市洲崎に「矢尻の井戸」と「源頼朝公上陸...
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源義経の岳父

源義経と静御前は吉野で別れる。静は捕らえられ鎌倉へ連行、そこで生んだ男児はすぐに殺害され、静は追放、その後は不明である。一方、義経は逃避行ののち奥州平泉で自害した。文治5年(1189)のことである。この時、義経とともに22歳の妻と4歳の娘が...