江戸後期 近代合理主義の先駆者 大阪府が主催する国際文化賞に「山片蟠桃賞」がある。第24回の受賞者はピーター・コーニッキー氏というケンブリッジ大学の教授である。江戸時代の書籍文化に詳しい方のようだ。日本人でさえ知らないことが多いのに、誠に立派な英国人であることよ、と敬服す... 2013.06.15 江戸後期
江戸後期 父の愛情と景勝の地 うちの近くに「汐見(しおみ)橋」というのがあった。なんでも昔は海が見えたので、そう呼んだらしい。今は干拓によって海は遥か彼方になった。海の見える風景は山の見える風景と同等ではない。海はどこまでも続いている。果てのない風景なのだ。高砂市竜山一... 2013.06.03 江戸後期
江戸後期 四方先生、大山を吟ず 物事に長所、短所はつきものだが、長所なり都合の良いところを組み合わせると、けっこう優れものになる。このところ急成長しているタブレットは、ノートPCとスマホのいいとこどりスペシャルだ。江戸時代中期に盛んだった儒学の一派に折衷学派がある。古学、... 2013.05.25 江戸後期
江戸後期 先生の墓石いよいよ小なり つくばみらい市という平成の大合併で誕生した自治体がある。ひらがなで6文字の雰囲気重視の珍しい市名である。この市の商工会が毎年10月に開催する商工祭では「林蔵鍋」という大鍋料理がある。味噌ベースで豚肉や鮭のほか野菜たっぷりのおいしい鍋だそうだ... 2013.05.14 江戸後期
江戸後期 15歳の少年を描いた絵馬 吉川弘文館のシリーズ『敗者の日本史』が面白い。皇位をうかがったという道鏡を扱った巻が最近発売された。道鏡は勝者から見事に敗者に転落した典型的な人物である。しかし前回の配本のテーマである赤穂事件では、誰が勝者だったのか。そして敗者は誰だったの... 2013.03.02 江戸後期
江戸後期 食べることのできる幸せ 冷害として今だ忘れられないのは平成5年の大凶作である。うちもスーパーでタイ米を買ったが、炊いても日本米のようにふっくらとならず、食べるのに困ったものだ。おそらくは江戸時代なら飢饉となっていたのではないか。その江戸時代の飢饉のうち、天保の飢饉... 2012.10.07 江戸後期
江戸後期 辣腕老中ここに眠る 水野忠邦といえばビッグネームだ。結城の観光パンフレットで彼の墓所を見つけると、本日の史跡巡りのゴールと定めた。JR結城駅北側の古寺や城跡を探訪した後、市南部の山川を目指して自転車を南に向け、県道結城岩居線を順調に進んでいるとパンクした。駅近... 2011.11.05 江戸後期
江戸後期 聡明で俊敏なお殿さま 「聡明」や「俊敏」は人への形容としては最高レベルだろう。だから、そのように育ってほしいと願い、親は子どもの名前にその文字を用いる。自分の名前に聡明俊敏の4文字がない諸氏も、この神社にお参りすれば、今まで隠れていた能力が発現すること間違いなし... 2011.10.22 江戸後期
江戸後期 古墳に似て非なるパワースポット こんもりとして形が整った丘であれば誰でも古墳だと思うだろう。山でさえ四角錐になっていれば日本のピラミッドとミステリー扱いされるくらいだ。今日は埼玉県にある古墳ではない古い塚の話である。埼玉県比企郡小川町大字上横田に「行人塚塚群」がある。つい... 2011.09.26 江戸後期
江戸後期 エキゾチックなひょうたん島 地上の楽園というキャッチフレーズは政治的にイメージがよくないが、字義のみ理解するなら、ぜひ行ってみたいものだ。手元のパンフレットには「すぐそこの、楽園島」だとか「東京都亜熱帯区」の文字が躍る。八丈島で末吉温泉みはらしの湯に浸かって太平洋を眺... 2011.08.16 江戸後期