戦前戦中

戦前戦中

「助けて」と言える世の中に

「貞操」という言葉は、古めかしいが生きている。法律用語に「貞操義務」というのがあり、これに反すると離婚原因となる。民法第752条には「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」とあり、この一文が貞操義務も含意しているのだ。貞操は男...
戦前戦中

名作『細雪』が伝える大水害

先日、倉敷市真備地区の復興ボランティアに参加した。民家の二階の屋根に水かさの痕跡が残り、地面には一面に川泥が堆積して道路のアスファルトが見えない。車が通るたびに土煙が上がっており、防塵マスクやゴーグルを装着している人もいる。それでも、被災さ...
戦前戦中

恩讐の彼方に立つ十字架

B-29とは、我が国にとって忌まわしい空襲の象徴である。高射砲が届かない高空を飛ぶことができ、しかも、航続距離が長い。終戦までに延べ3万3000機が爆撃に出動したという。高性能とはいえ、常に無事に帰還できたわけではない。今日は墜落したB-2...
戦前戦中

最強最大の戦艦の守り神

「男たちの大和」という映画はあるが「男たちの武蔵」はない。「宇宙戦艦ヤマト」というアニメはあるが「宇宙戦艦ムサシ」はない。どちらも史上最大級と言われ、同じく浮沈艦と思われながらも撃沈されてしまった。武蔵はもっと注目されてよいのではないか。大...
戦前戦中

戦争と平和、そして震災

北朝鮮の得意分野に「銅像ビジネス」がある。制作技術の高さは、平壌・万寿台に立つ偉大な方の巨像を見るだけでよく分かる。主な顧客はアフリカ諸国で、セネガルにある「アフリカ・ルネサンスの像」は、高さが約50mあるという。像の巨大さは権威の象徴であ...
戦前戦中

郡上八幡ニューディール

今日10月31日はハロウィンだが、ルターの宗教改革から500年となる記念日でもある。世界史における近代の潮流の一つは、ドイツのウィッテンベルクから始まった。そこで、ルターが95か条の意見書を貼った教会でもレポートすれば面白いのだが、行ったこ...
戦前戦中

理不尽な死を繰り返さぬ誓い

私心を捨て公に尽くす、これは日本人の美徳である。武士道の理想は美しく死ぬことであり、それが特攻の殉国精神に引き継がれた。今日の日本あるは沖縄の空に散った英霊のおかげである。だからこそ、海に眠る御英霊の御霊安らかならん事を祈るのである。そうな...
戦前戦中

八つ墓明神はお怒りじゃ

昭和52年に小学生だった方は「たたりじゃ〜!八つ墓村のたたりじゃ〜!」と男子が叫んでいたのをご記憶であろう。ホラーサスペンスの巨匠横溝正史原作の『八つ墓村』である。昭和には確かに残っていた前近代的な旧家の雰囲気を背景に、おどろおどろしい人間...
戦前戦中

コンクリートから船へ

「戦争は発明の母」という使えそうにない格言があるが、おそらく事実を言い表している。戦時中の我が国においては、さまざまな代用品が発明された。金属が不足してきたので、陶製のアイロン、釜に湯たんぽが発明され、そして陶製の手榴弾や貨幣まで試作された...
戦前戦中

なかったら君割腹せよ

最近聞いた演説で、ヒラリー・クリントン候補の敗北宣言ほど感動したものはない。彼女の敗北は、初の女性大統領が実現しなかっただけでなく、マイノリティに寛容な社会への歩みを遅らせることとなった。だがヒラリーは、若い世代の女性に自らの夢を託して、次...