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「咲かず桔梗」伝説のからくり

先月7日に李香蘭こと山口淑子さんが亡くなった。といっても参議院議員時代の姿しか知らない。その山口さんが李香蘭だったころ、一時期、親しくしていたのが「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれた川島芳子である。川島芳子は愛新覺羅顯玗(あいしんかくらけんし)と...
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新・相馬野馬追発祥の地

ついに記事が800本に達しました。これも皆様が御覧くださったおかげと、厚く御礼申し上げます。千本を目標に頑張ります。ご期待ください。今年の相馬野馬追は7月26日から28日にかけて行われた。メインの甲冑競馬と神旗争奪戦には震災前の規模に迫る4...
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大宰府で再会した道真夫妻

「内助の功」というけれど、妻の支えなくして活躍のできる旦那がいるだろうか。おねあってこその秀吉であり、千代あっての一豊であり、てるあっての官兵衛である。おそらく家では、さっぱり頭が上がらなかったのではないだろうか。太宰府市宰府四丁目の太宰府...
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道真公の亡骸を運んだ牛さん

そういえば天満宮にお参りすると牛の像をよく見かける。撫牛(なでうし)といって、お参りのかたが願いを込めてなでなでするものだから、一部分にツヤが出ている。下の写真では角と鼻がテカっている。昭和60年(1985)に奉納されたこの「御神牛」は、天...
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東風吹かば匂ひおこせよ

白紙(894)に戻す遣唐使、菅原道真は遣唐大使に補任されるや、遣唐使の停止を建議した。ところが、宋代になって、道真が無準師範(ぶじゅんしばん=仏鑑禅師(ぶっかんぜんじ)=臨済宗の高僧)のもとを訪れ、一夜にして悟りを開いたという伝説がある。「...
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史跡保存は大宰府跡に学べ

しばらく更新していない間に、開設以来の総アクセス数が9万を超えました。これまでの御愛読に感謝申し上げるとともに、引き続きの御引立てのほど、よろしくお願いいたします。太宰治(だざいおさむ)のお墓を紹介したことがある。桜桃忌の当日だっただけに、...
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皇女と男の逃避行

『薄紅天女』(萩原規子)というファンタジー小説がある。外国モノよりいいだろう、と我が子に勧めたものの自分は読んでいない。今回、これを書くに当たって「あとがき」をめくると、モチーフは「『更級日記』に出てくる「たけしば」の物語」だと分かった。ほ...
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いざこと問はむ都鳥

「昔男」という言葉を初めて耳にしたとき、思い出したのは「古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます。」のセリフだった。昔気質の男、古風な男が『伊勢物語』に登場するのではない。「昔男」と呼び習わす『伊勢物語』の...
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ゆりかもめはみやこどり

初めて「ゆりかもめ」に乗った時には驚いたものだ。何しろ運転士も車掌もいないのに電車が走るのである。未来都市というものはこれであったか。あの頃の未来にボクラは立っていたのだった。古川柳に「公家の子をころしかもめの名が替り」というのがある。公家...
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隅田川と利根川が出合う街

東京スカイツリーに行ったことはないのだが、最寄駅が「とうきょうスカイツリー駅」だと知っている。そして、この駅がスカイツリー開業前には「業平橋(なりひらばし)駅」という名称だったことも知っている。「業平橋駅」という駅名から容易に想像がつくが、...