平安

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二人の式部の墓がある町

最近、二千円札を見たことがない。10年ほど前にはコンビニのATMで出金すると二千円札が出てきて大喜びしたものだ。記念にとっておけばよかったが、いつの間にか使ってしまった。ずいぶんレアものだが、財布になければ価値はないも同じ。今日は二千円札に...
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歴史を雄弁に語る地名

千葉県市川市に国府台(こうのだい)女子学院という頭がよくて上品な仏教系の学校がある。女子校の話をしようというのではなく、その校名である。校地ではないが、近くに「国府台」という地名がある。これは下総国府が置かれていたことに由来している。国府と...
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父は大宰府、息子は土佐へ

近くの国の高官が粛清されたとのニュースは酸鼻をきわめた内容で、この21世紀に、と耳を疑うような報道もあった。その一つが、一族が次から次へと処刑されたことである。近代法治国家において、選挙違反でもないのに一族に連座が適用されるなんぞ聞いたこと...
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座ることを求めている岩

岡本太郎の傑作に「坐ることを拒否する椅子」というのがある。物理的に坐れないことはなさそうだが、精神的に坐った気にならないだろう。ゴツゴツしている上に動き出しそうな気がする。動かないとしても嫌がられている感じがする。その対極にあるのが、伝説で...
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うどん発祥の地

年末には年越しそばを食べたが、香川県では「年明けうどん」を食べる。元旦に道の駅「滝宮」の綾川町うどん会館で、餡入り餅の入った年明けうどんをいただいた。餅は赤色、うどんの白色とで紅白となる。見栄えも縁起も良い、おいしい料理となっている。香川県...
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石清水八幡宮は奈良にあった

10月4日付で「おんせん県おおいた」の商標登録が認められたそうだ。昨年「おんせん県」で申請すると群馬県の反発もあって認められなかった。今回は「おおいた」という地名を含めて場所が分かるようにしたし、もちろん大分県も他県の温泉PRを尊重する姿勢...
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恋の道と信仰の道

小倉百人一首56番は「あらざらむ この世の外の 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな」という和泉式部の歌である。死ぬ前にもう一度会いたい!という強烈なメッセージで、恋多き女、式部にふさわしい。その式部が信仰の道に入り各地を遍歴する。備後の...
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和泉式部の小賢しい歌

紫式部に言わせれば「和泉はけしからぬかたこそあれ」(『紫式部日記』)だそうだ。和泉式部の人物評である。ただし歌の才能には一目置いている。「口にまかせたることどもに、かならずをかしき一ふしの、目にとまるよみそへはべり」と、即興の歌にもキラリと...
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法然上人はイチョウ育ての名人

巨樹は気になるスポットだ。理屈ではなく、その大きさに圧倒される。その長命に感嘆する。さまざまな世の移り変わりに接してきたかと思うと、この世の大先輩として無条件に敬服する次第である。巨樹を求めて旅する人がいる。私は大きいがゆえに尊しとしない。...
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学問の道は登り道

1月25日は「菅公学生服の日」である。今年1月に発表された。日本記念日協会に登録されているからエビデンスは確かだ。「菅公」は菅原道真公、彼がなぜ学生服と関係するのか。学生服をはじめスクールウェアでトップクラスのシェアを誇る尾崎商事の代表的ブ...