安土桃山

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徳川に天下を取らせた男

「出たっ」初めて牛久大仏を見たとき、思わず声を発した。巨大仏のイメージが強烈な牛久市に、かつて牛久藩があったことはあまり知られていない。石高1万石の小藩ながら、大名山口氏が幕末まで一貫して治めるという安定感。本日は牛久藩の藩祖、山口重政が出...
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予言的中の怪僧と美しい寺院

古代日本で国ごとに置かれた寺院といえば、国分寺と国分尼寺がよく知られている。鎮護国家思想を具現化しようとする聖武天皇の発願で建立された。ちなみに安芸国では、東広島市西条町吉行の「史跡安芸国分寺跡(塔跡)」がその場所である。神社では、諸国に一...
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広島の三角州発達史

平成ひとけたの頃、開業間もない広島の基町クレドに行って、洗練された都市空間とはこういうものかと、つくづく感心した。さすがは中四国の地方中枢都市である。どこまでも市街地が続く広島平野は、地理の時間に習った「三角州」の典型だ。いったい、いつごろ...
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肥前の名門さがんもんの城

総アクセス数が38万を突破しました。ご覧いただきましたこと、深く感謝申し上げます。分かりやすい記事になるよう今後とも努めてまいります。よろしくお願いいたします。肥後の熊はくまモンだが、肥前の熊は龍造寺隆信のことである。肥前を代表する戦国大名...
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六地蔵に救いを求めて

総アクセス数が37万を突破しました。これまでご覧いただきましたことに深く感謝いたします。これからも興味を持っていただけるような記事を書きたいと思っています。よろしくお願いいたします。戦国武将最強の名前は「龍造寺隆信」だと思う。画数が多くて字...
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聖人として帰ってきた故郷

『聖(セイント)☆おにいさん』という秀逸な宗教漫画がある。崇高なブッダやイエスは、これほどまでに身近な存在だったのか、と妙な安心感を覚える。悟った姿をしておられるが、聖なるお方も所詮は人間。喜怒哀楽をさまざまに顔や態度に出してきたことだろう...
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無用の長物から学ぶこと

『のぼうの城』の舞台に行ってきた。これで日本三大水攻めのレポートが完結する。備中高松城、紀州太田城、そして本日の武州忍城である。前二者は秀吉が直接指揮をしていたが、今回は部下の石田三成が寄手の大将である。しかし、水攻めという奇策には、秀吉自...
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海の将軍、村上水軍

カズオ・イシグロなどの「ノーベル賞」作品にチャレンジして挫折した人も、「本屋大賞」作品なら読破できること間違いなしだろう。テンポのよいストーリーに、思わずページをめくってしまう。平成26年度の受賞作は和田竜『村上海賊の娘』だった。その舞台を...
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密使が左右した歴史の運命

人生には常に分かれ道があって、もう一方の道に足を踏み出していれば、また違った現在があったかもしれない。そのパラレルな自分が今の自分より良ければ悔しいが、それは確かめようがないので、人は今の自分を肯定的に考える。歴史はどうだろうか。かつてマル...
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手習いの心がけ肝要にそうろう

買いそびれたが、「官兵衛の水攻め弁当」という駅弁が、平成26年に大河『軍師官兵衛』放映にちなんで限定発売されていた。鯛めしを水攻めよろしく出汁に浸して食す、という優れものだったという。その高松城水攻めで、自らの命と引き換えに城兵を救った城主...